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ふうの翻訳劇場

~ 芝居好きの駆け出し翻訳家ふうの日記 ~

パサジェルカ

 08-12-04_パサジェルカ

観劇から1週間が過ぎてしまいましたが、記憶をたどりつつ感想を綴らせていただきたいと思います。

全体的な感想としては、演出や脚本はたぶん初演のときとほとんど変わっていなかったと思うのですが、自分の感じ方が初演のときとはずいぶん変わっていました。

初演のときは、ナチスの非道さや反戦を訴えているお芝居というイメージが強くて、印象的なシーンとしても、リーザがガス室へ送る囚人を選別するところが鮮烈に心に焼きついていましたが、今回、開幕前から、これは“純愛”をテーマにした芝居、というようなことを幾度となく目や耳にしていたこともあってか、初演のときには印象が薄かったタデウシュとマルタとの極限状態で貫かれる純愛や、リーザのマルタに対する愛情、ワルターとリーザとの関係etcがよく伝わってきたような気がします。

たしかに今回も選別シーンはやはり胸に迫るものがありましたが、それ以上にマルタが収容所で詠む“エリカの詩”や、ラスト、リーザが「マルタ!」と叫ぶシーンのほうが心に強く残っています。

役者別の感想としては、死の泉のミヒャエルに続き、今回もセッキーマルタが光ってましたね~ 舟見くんマルタ&高根さんダデウシュのコンビもなかなかよかったんですけれど――とくに、病に倒れベッドで横たわるマルタの手を握りしめているタウデシュのシーンは、役抜きでふたりとも本当に愛し合っているんじゃないかと思った――あえて言えば、舟見くんは初演のほうが好きだったかなと。

マージナルときもそうでしたが、どうやらわたしは王道的な配役より意外性のある配役を好む傾向があるようで、今回もセッキーがどんなマルタに仕上げてくるかとても楽しみにしていたところ、その期待にしっかり応えてくれました 先日から販売されている舞台写真のなかに、セッキーマルタとヨシキさんタデウシュがおでこを合わせているツーショットの写真があり、パサジェルカの舞台写真ではあまり欲しいと思ったものはなかったのですが、これだけは欲しい!と思いましたね。買わなかったけど。

それから客演の前田一世さん、ワルター役ぴったりでした。実をいうとワルターも初演では印象薄のキャラクターのひとりだったのですが、今回は前田さんの技量や力強い演技もあり、リーザの過去を知ったあとのワルターの苦悩がよく伝わってきて、リーザとワルターの関係もより色濃く描かれていたような気がします。

SiegfriedとGötterdämmerung、どちらが良かったかは好みが分かれるところだと思いますが、強いていえばわたしは後者のほうが好きかな。タデウシュ&マルタはどちらも甲乙つけがたいのですが、セッキーマルタがことのほか良かったのと、ブラッドレイは山崎さんのほうがワルターとバランスがよかったような気がしました。青木くんも陽気で社交的なアメリカ人という雰囲気はよく出ていたんだけど、ワルターといるとちょっと若すぎるような感じがしてしまいました。

派手な作品ではないけれど、これもライフにしかできないライフならではの舞台かなと思います。また数年後、新たなキャストで観てみたいです。

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COMMENT

●私も

「パサジェルカ」は初演の記憶はほとんどなく「エリカの花の詩」さえ覚えていないほど影が薄い公演だったのですが(^^;)今回の再演は良かったです。ワルターの存在感が違いましたよね。
死の泉を取りすぎてスルーしてしまいましたが、舟見マルタと高根タデウシュも観たかったです~~。

高根さん…イベントと役柄とのギャップがすごいですねv-356

●>tamayuraさま

実はわたしも「エリカの詩」は記憶になかったのです。初演ではとにかく選別シーンが強烈に印象に残っていて、あそこでひたすら号泣していたものですから^^;
ワルターも初演とはまるで印象が変わっていましたね。
ほんと、前田さんハマり役でした!
高根さん、囚人服姿で「アヒルンルン」ですからね~
それもせっかく舟見くんがしっとりと「エリカの詩」を詠んでくれた直後に。でもよく読んでみると「アヒルのワルツ」ってなかなかいい詩ですよね~v-519

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プロフィール

ふう

Author:ふう
(B型、みずがめ座、木星人+)
芝居好きの駆け出し翻訳家。
派遣社員として製薬会社で翻訳業務に従事するかたわら,2010年春より在宅で字幕翻訳の仕事をさせていただいております。いつか自分の訳した戯曲が舞台化され,それを観る日を夢見つつ,日々翻訳修行に励んでいます。

※当ブログについて:
当初は芝居と翻訳について半々の割合で書くつもりでしたが,今ではほとんど観劇日記と化しています。“翻訳”等のキーワードでアクセスしてくださったかたには申し訳ありません! でもたまに仕事や翻訳についても語っているので、もしよかったらまたお越しくださいね。

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